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史跡紹介

小森氏館跡

カテゴリー:城・館 | ◇アクセス

 長野市篠ノ井小森地区の千曲川堤防内側にあり、伝承では、戦国時代までこの地を領した小森遠江守の館跡といわれる。小森氏は諏訪氏の一族であったが武田に仕えて、のち上杉景勝にしたがって会津へ移住したという。

 大正時代に館跡の大部分が千曲川の堤防になってしまい、現在は金児氏の畑地内にあり、主郭を取り巻く土塁の一部が残る。土塁の上には小森氏ゆかりとされる石祠が建ち、昔から安産の神様として地元の人々の信仰を集めてきたという。


小森氏館跡の石祠が
収められている小屋


小森氏館跡の石祠

岡澤先生の史跡解説

プロフィール 岡澤先生のプロフィール

 小森の「町裏」地籍の千曲川堤防の内側に、回字型の館跡がある。堤防道路沿いにあるので、一見したい館跡である。伝承では、戦国時代までこの地を領した小森遠江守の館跡という。この館は、70m四方の地域を本郭とし、それより西方へ30m、東方へ40mの地域を外郭としている。本郭と外郭の回りに、それぞれ空濠をめぐらした回字型跡の地形が今日でも確認できる。この館跡の南側を千曲川が流れている。自然を利用した館であった。

 大正末期から昭和初期にかけての千曲川築堤工事で、空濠の一角は潰れ、今はその全部の形状は見られない。平地より一段高い土塁の上には、慶安4年(1651)と年号が刻んだ石祠があり、「小森云々」の文字もみえる。

 長野市若穂川田に小森姓が20戸ほどあるが、小森氏の末裔という。

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