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史跡紹介

耕雲寺

カテゴリー:武田軍関連 神社・寺 | ◇アクセス

 読みは「こううんじ」。埴科郡坂城町南条にある。
武田信玄、勝頼が厚く保護した曹洞宗の寺院で、本尊は釈迦如来。寺伝によると、天文22年(1553)甲州の耕雲寺の僧が開き、寺名は武田晴信(信玄)が命名した。

 寺には、寺名命名書をはじめ、天正8年(1580)武田勝頼が祠堂銭[しどうせん](寺院修復等を目的とする貸付金)を取る許可と3軒の在家に普請役を免除する、といった記録も残されている。


耕雲寺参道

 当初は旧南条村横尾にあったが、江戸時代に現地に移された。参道に続く78本の杉並木は樹齢300年の見事な大木で、坂城町の指定文化財(天然記念物)となっている。

岡澤先生の史跡解説

プロフィール 岡澤先生のプロフィール

 耕雲寺に対して、紹介文にあるように祠堂銭利倍徳役を許し、保護した武田勝頼朱印状は次の通りである。(原文読み下し文)

 (朱印)定
一 向後、祠堂銭利倍徳役の事
一 門前新造立の在家三間、郷次の普請役の事
右二ヶ条、自今以後御赦免成るるの由、
仰せ出でらるるものなり、仍(よ)って件の如し。

  天正八年(1580)庚辰六月十九日   阿部加賀守勝宝[かつよし]
                          これを奉る。
    耕雲庵                     (耕雲寺文書)

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